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お悩み | 他院で開始した矯正治療の継続.前歯の凸凹. |
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矯正法 | ワイヤー矯正 |
年代 | 20代 |
治療開始年齢 | 28y4m |
治療期間 | 30ヶ月 |
性別 | 女性 |
歯並び | 叢生 |
治療のリスクについて | 治療開始時は少し食事がしづらいですが,装置に慣れるに従い自然に食べれる様になります. また装置周辺は汚れが残りやすく,歯磨きには治療前よりも留意が必要です.
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費用 | 約880,000円(税込み,前医の支払いを含む)(税抜) ※最新の治療費については料金・コース案内よりご確認ください |
歯並びを綺麗にしたい,口ボコを整えたい!
矯正治療は数ある歯科治療の中でも,かなり治療期間が掛かる処置です.
なにせ全て元々の自分の歯を骨の中でゆっくり動かして整えてゆく治療です.
一般的には2〜3年,患者様は矯正装置とのお付き合いになります.
ただ,社会生活を行う上では2年,3年は短い期間ではありません.
治療中に転勤などで転居となり,新居が遠方なら継続した通院は困難になってしまします.
ですから,矯正治療の世界では治療中に他院への転院はさほど珍しいものではありません.
当院から他院へ,また他院から当院へご来院いただくのは数年に1度は起こって参ります.
この患者様は他院で治療開始後1年程度で転勤が決まり,結果として途中から当院へご来院頂いたケースです.
前医が矯正専門医院で行き先も専門医院なら,最初の状態が典型的な場合は,典型的に治療が進み,典型的な結果となります.
ところが前歯が先天的に欠如しているなどイレギュラーなファクターがあると,治療方針が複数に分かれてどの選択肢を選ぶかは担当医によって異なります.
このケースでは左上の2本目の歯が先天的に欠損していて,元々上顎は奇数の本数でした.
一般的には抜歯ケースの場合,上顎は4番目もしくは5番目の歯が選択されることが多いのですが,前歯が欠損となれば左側はそこを抜歯できません.
この場合,反対側の2番を抜歯,という選択肢もありますが,前医は親知らずを有効利用することを選択して左側は6番の抜歯,という診断で治療が進んでいました.
下顎と右側は一般的な4番目の抜歯でした.
こういった転院ケースでは抜歯部位が他院での診断で,抜歯という不可逆的な処置ですので,引き継いだサイドはその方針に沿った方針を堅持する必要があります.
中々にアグレッシブな方針選定ですが,開始されて引き継いだ限りは全力でぶつかるのみです.
問題は上顎の左右の歯が対称でいのにどうやって噛み合わせを確立し,外見も不自然さを残さなく治療するかです.
引き継ぎ開始から8ヶ月ほどでかなり綺麗に整ってきました.
ここから先は正中合わせと噛み合わせ確立の達成が目標です.
それから6ヶ月位でかなりゴールが見えてきました.
術後の歯並びです.
正中が一致して左右の噛み合わせも確立されました.
口元も口ボコが改善されて綺麗なイーラインが出来ました.
最初に他院引き継ぎでご来院頂いた時,上顎の6が抜歯されておりかなり戸惑いましたが,頂いた前医の資料を子細に検討したら考え方の道筋は理解する事が出来ました.
但し技術的には簡単では無いことも同時に理解出来ました.
少しお時間を頂きましたが,患者様もその点のご理解を頂き一緒に前に進むことが出来たのが嬉しかったと思っています.