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2024.11.22
歯科医院を受診して虫歯治療などの処置を受けると,最後の方で「では型取りをしましょう!」と告げられて何やらスライムのようなモノで歯形を取られた経験はありませんか?
アレは虫歯になっている部分を機械で除去し,その後ピッタリ合った詰め物を作る作業工程の一環で,要するに立体物のアナログコピーを行っているのです.
この歯科治療に伴う作業は殆ど1世紀前から行われている伝統的な行為です.
ただコレ,痛くはないですがあまり気持ちの良いモノではありません.
また基本的にアナログコピーなのでその日の気温・水温・術者の技術など様々な要因で誤差が発生します.
近年このアナログコピーから脱却してスキャナーを用いてデジタルコピーが出来る技術が開発され,実用化されています.
光学印象とも呼ばれるこの技術は超小型の立体認識が出来るカメラで毎秒数十回以上対象物を撮影,コンピュータで連続的に撮影された画像を立体データとして構築します.
要するに患者様の歯の状態が立体データに出来る訳ですね.
この技術そのものはかなり以前から存在していましたが,何せ口の中という狭くて複雑な立体を小型の物で短時間にスキャンするというのは技術的にはかなりハードルが高く,近年のPC性能の向上のおかげで実用化されました.
当院でも数年前から試験導入開始して,2024年以降は殆ど歯形を取る必要がなくなりました.
とは言ってもまだまだ補助装置の製作などは型取りを行いますが,機会は大幅に減りました.
事に矯正歯科では型取りは上なら上顎全体,下ならば下顎全体の印象になることが殆どですので,コレの機会が減ることは治療の快適性の向上,そして何より色んな条件にされにくい正確なデータが得られることが大きなメリットです.
これからも時代の変化に合わせて診療体制はドンドン進化させて参ります!